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雑踏整理とは|現場での仕事と頼み方

結論:雑踏整理は、人が集まる場所で「流れを止めない」ための仕事です
雑踏整理とは、イベント会場や催しの周辺など、人が大勢集まる場所で来場者の流れを整え、押し合いや転倒、滞留による事故を防ぐ取り組みです。現場で行うことは、大きく次の4つに分けられます。
- 列をつくる:受付や入場口の前で、待つ人の並び方と最後尾を決めて示す
- 流れの向きを決める:入る人と出る人の通り道を分け、すれ違いや逆流を減らす
- たまりをほどく:人が止まりやすい地点で声をかけ、先へ進んでもらう
- 知らせる:案内表示や呼びかけで、待ち時間や迂回の道順を伝える
どれも「その場で人を押しとどめる」より「人が止まる理由を先に減らす」ことに重点があります。この記事では、雑踏整理の中身と、警備会社に頼むときに押さえておきたい点を整理します。
法律上は2号警備の一部にあたります
警備業法第2条第1項第2号は、警備業務のひとつとして「人若しくは車両の雑踏する場所又はこれらの通行に危険のある場所における負傷等の事故の発生を警戒し、防止する業務」を定めています。雑踏整理を警備業者が請け負う場合、この2号業務のうち人の雑踏を扱う部分にあたり、「雑踏警備」と呼ばれます。
雑踏警備で有資格者を何人置くか、区域の分け方で必要数がどう変わるかといった配置の考え方は、雑踏警備とはで詳しく取り上げています。この記事では、現場で実際に何をしているかに絞ります。
交通整理との違いは「相手が人か車か」
同じ2号警備でも、工事現場や道路で車両と歩行者を誘導する仕事は交通誘導警備と呼ばれ、雑踏整理とは区別されます。
- 雑踏整理:主な相手は来場者や歩行者。人の密度と流れの向きを扱う
- 交通誘導:主な相手は車両と、その脇を通る歩行者。車の進行と停止を扱う
イベントでは両方が同時に必要になる場面があります。たとえば会場の外で駐車場への車列をさばきながら、会場の入口では来場者の列を整える、という組み方です。どちらを、どの場所で、何時から必要とするのかを分けて考えると、体制の見通しが立てやすくなります。
雑踏が起きやすい場所と時間帯
雑踏整理の計画は、人がどこで、いつ止まるかを先に洗い出すところから始まります。止まりやすいのは、たとえば次のような地点です。
- 入場口・受付・手荷物の確認場所
- 物販や飲食の売り場、トイレの前
- 階段、エスカレーター、通路が狭くなる場所
- 最寄り駅から会場までの道のりと、その交差点
時間帯でいえば、開場の直前と終演の直後に人の流れが一方向へ集中します。終演後は来場者が一斉に出口と駅へ向かうため、入場時とは逆向きで、一度に動く人数の多い流れになりがちです。退場の順番を区画ごとにずらす、帰り道を複数に分けるといった工夫は、主催者側の運営計画とあわせて決めておく必要があります。
警備員にできること・できないこと
警備員の立場を考えるうえで基準になるのが、警備業法第15条の「警備業務実施の基本原則」です。同条は、警備業務を行う際に、警備業法で特別な権限が与えられているわけではない点に留意するよう求め、あわせて他人の権利・自由の侵害や、正当な活動への干渉を禁じています。
雑踏整理の場面に置き換えると、警備員は来場者を強制的に動かしたり、立ち止まった人を力で押し出したりする立場にはありません。できるのは、声かけや誘導、案内によって協力をお願いすることです。だからこそ、来場者が自然に従いやすい環境を主催者側で整えておくことが効いてきます。
- 列の並び方や最後尾の位置を、看板やロープで目に見える形にする
- 入口と出口を分け、その案内を会場の外から見えるようにする
- 立ち入りを断る場所は、立入禁止の表示で、入れない場所であることを示しておく
警備員の呼びかけと、会場の表示や区切りがそろっていると、来場者にとって次に何をすればよいかが分かりやすくなります。
主催者が自分たちで行う場合
雑踏整理は、主催者が自社のスタッフやボランティアで行うこともあります。この場合は警備業者への委託ではないため警備業法の対象にはなりませんが、来場者の安全を確保する責任が主催者に残ることは変わりません。
自主運営と警備会社への委託を組み合わせる形もあります。受付や案内は主催者のスタッフが担い、入場口や駅までの導線など人が集中する地点を警備員が受け持つ、という分け方です。どこまでを自分たちで担い、どこからを任せるのかを決めておくと、見積もりの前提もはっきりします。
雑踏整理を頼む前に、主催者側で考えておきたい3つのこと
雑踏整理の体制は、人の流れをどう設計するかで大きく変わります。警備会社へ相談する前に、次の3点について主催者側の考えがあると、話が早く進みます。決めきれていなくても、方向性だけで十分です。
- 人をどこで待たせるか:開場前の列を敷地の中に収めるのか、外の歩道に並ぶ形になるのか。会場の図面に列の位置を描いてみると、警備員を置くべき地点が見えてきます
- 帰りの流れをどう分けるか:終演後に全員を一度に出すのか、区画ごとに順番をずらすのか。最寄り駅が1つか複数かによっても、帰り道の分け方が変わります
- 誰がどこを受け持つか:受付や案内を主催者のスタッフで担うなら、警備員に任せるのは入場口と駅までの導線、といった線引きを先にしておきます
あわせて、開催日時と会場の所在地、想定来場者数が分かれば、体制の案をお出しできます。似た催しで混雑した地点の記録があれば、それも有力な手がかりになります。
当社のイベント・雑踏警備について
当社、株式会社ジェイエヌティ(JNT Security)が取り扱う4つの業務のひとつがイベント・雑踏警備です。来場の多い催しでは、入口の列や駅までの導線など人手が要る地点が一度に増えるため、何人を集められるかが体制づくりの前提になります。
- 本社:東京都江戸川区(2007年設立)
- 警備業認定:東京都公安委員会 第30003348号
- 人員:従業員約100名。協力会社約70社とあわせ、動員可能規模は概算で約2,000名
- 教育:新任は22時間(法定20時間に自社2時間を上乗せ)、現任は年12時間(法定10時間に自社2時間を上乗せ)
- 保険:損害賠償保険は1事故あたり最大10億円
- エリア:東京23区(江戸川区・江東区・葛飾区・墨田区・足立区 ほか)、千葉県(市川市・浦安市・松戸市 ほか)、埼玉県、神奈川県。ここにない地域のご相談も、内容をうかがって検討します
交通誘導警備・施設・巡回警備・駐車場警備を含めたサービスの全体は、警備サービスのご案内にまとめています。
ご相談の窓口
「この催しに警備員を入れたほうがよいか」「主催者のスタッフとどう分担すればよいか」という段階からご相談いただけます。費用は会場と運営の条件をうかがったうえで算出しています。
- お問い合わせフォーム:https://www.jnt-sc.jp/contact.html
- 電話:03-6909-8637(平日9:00〜18:00・土日祝を除く)
- メール:order@jnt-sc.jp
執筆: 株式会社ジェイエヌティ
